長嶺陽子の「うちなーじらぁ」日記

沖縄人(うちなーんちゅ)と結婚して沖縄移住したライターの、うちなー発見ブログ。タイトルの「うちなー」は「沖縄」、「じらぁ」は「顔」とか、「○○風」って意味もあります。つまり、私がだんだん「うちなーじらぁ(沖縄顔)」になっていく様子をレポート(?)する身辺雑記です。

日記本とかマンガとか

2015年7月2日の日記

7月2日(木)

文庫版『江口寿史の正直日記』読了。

2015年7月2日の日記
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309413778/

先週、以前の職場でいっしょだった友人が
久しぶりに沖縄に来た際、
この本を持ってきてくれたんでした。
ありがとう、Hさん。

今年の6月に文庫化された日記&エッセイマンガ集。
中心になって収められているのは1999年ごろから数年間の日記で、
実は、ちょうどこの頃、私は東京の音楽雑誌出版社に勤めていて、
『コミックH』という雑誌の編集担当として、
取材やらなにやらで江口先生ご本人にお世話になっていたんでした。

なので、「コミックHの林女史」
(あ、私の旧姓は林といいます)として、
一瞬ちらっと私も出てきます。

それにしてもこの江口さんの日記、
当時Web日記として連載していた頃から読んでいたし、
2005年に書籍になった時も読んでいたはずなのだけど、
今回文庫版で改めて読み返したら、
かれこれ十数年前の自分自身の記憶までわーっといっぺんに思い出されて、
うわわわわー、となりました。
いや、詳しいことは覚えていないことのほうがほとんどなんだけど、
あの頃の空気とか、江口さんの事務所の感じとか吉祥寺で飲んだこととか、
いろいろんなことがかたまりになってよみがえってきました。

そして、あらためて、江口さんすごい、と思ったんですね。
江口さんの文章、素直で飾らない言葉の選び方。
すんなりと入ってくる文体とリズム。
そこからの想像力や記憶の喚起力のすごさと、
自分の中の琴線に触れてイメージが湧き出てくる感覚に、
ちょっと震えました。
創作に向かう苦しさも、呑みに逃げるダメっぷりも、
映画の感想のするどさも、
いろんな言葉が今読んでもすごくリアル。
この方は本当に、漫画家としても
(寡作であることを差し引いても)
もちろんすごいんだけど、
物書きとしてもすごい……

……てなことを思っていたら、
解説で作家の樋口毅宏さんが
ほとんど同じようなことがすでに書かれておられましたわ。

ちなみにマンガ家・江口寿史先生は、
私にとって小学校時代から愛読していた憧れの方。
『すすめ!パイレーツ』と『ストップひばりくん』は
小・中学生のころからずっとバイブルだったので、
あの頃、いっしょにお仕事できたのは本当に嬉しいことでした。

で、実は、今回、自分が日記を書きはじめようとしたのは、
この、江口さんの日記にあらためて感動したからなんですね。

言葉にすること、書き残すことで、
自分自身の考えを発見することもある。
形に残ることがある。
思い出して確認することがある。
そんなことをなんだかあらためてひしひしと思ったわけです。

そして、考えているだけ、
書いたつもりになっているだけでは、
何も残らないな……と気づいたんです。

てなわけで、基本不定期、
どのくらい書き続けるかは自分でもよくわかりませんが、
しばらく、つらつらと日記を書いてみようかと思っていますです。

よろしくゆたしく~。

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ながみねようこ
ながみねようこ
2005年春に、突然、沖縄に「長男嫁」として移住。それまで東京で編集・ライター業を長年経験していた身で、「まさか沖縄に住むとは思わなかった!」と、「これが運命だった!」の、両方を日々感じつつ、マイペースで、ライター業と泡盛専門居酒屋「カラカラとちぶぐゎ~」の店員を勤めつつ、うちなーライフを邁進中。2005年秋には、「泡盛マイスター」の資格試験に挑戦して、取得しました。2006年2月には、インタヴューを担当した沖縄で初めての本「下地勇/心のうた」も刊行。また、2006年から2011年春までは琉球新報の生活マガジン「うない」の編集長も担当しました。現在フリーで編集・取材・原稿などのお仕事など引き受けております。
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